映画と日々の徒然


by parrotfishY
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【グラン・トリノ】 Gran Torino

こんばんは。

10月が終わってしまいました!
いつもなら映画館に行かなくても、家でDVD鑑賞くらいは
するのですが、ここひと月以上は、全く映画と接しませんでしたわ。

ジュニアがやってきてから、長いこと同じ体制でいるのが
辛くなっちゃったようです。
横になって観ると、1時間くらいで寝ちゃうし…。

しかーし、
オットが借りてきてくれたこの作品は、
平和ボケしていた私の細胞が、
目を覚ますような物語でした。

-----あらすじ-----------------------------------
d0149572_18393016.jpg

Thao: What was it like to kill someone?
Walt: You don't want to know.
タオ: 人を殺すってどんな感じ?
ウォルト: 知らなくていい


朝鮮戦争の帰還兵であるウォルト(Clint Eastwood)は、
妻に先立たれ、息子達にも煙たがられながら、
東洋人街化したデトロイトで暮らしていた。
そんな彼が大事にしているのは、退役後に就職したフォード社で、
自らが製作に携わったヴィンテージ・カー、「グラン・トリノ」。

日本車が台頭し、アジア系民族が行きかう環境に苛立つ
人種差別主義者のウォルトだったが、
隣に住むモン族の姉弟と交流を持つうち、
徐々にその頑なな心を開き始める。

しかし、人々の心の奥深くに巣食う闇が、
そんな微笑ましい環境を壊していくのだった。
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もー、
こんなにいじめっ子だらけの環境じゃ、胃に穴が空くわ020.gif
アメリカ、おっかねえ。

さておき、もう10年以上前、アメリカで暮らしていた時、
今でもこんな事件が?
と思わされるニュースが本当に多かったです。

「黒人と白人のカップルが暴力を受けた」
「宗教が異なるという理由で結婚が白紙になった」
「ゲイの少年が同級生たちのリンチに遭い死亡」
「日本人だからという理由だけで唾を吐きかけられた」


学校の先生にも、私を含めた東洋人の生徒に、
「アメリカ人と親密になっても、手なんかつないで街を歩くな」 
と言う人がいましたしね。

日常に埋もれてしまっているだけで、
当然ながら、世界には様々な差別の形がありますな。

この映画の主人公であるウォルトも、
周囲のいろいろなものに、嫌悪感丸出して生きています。
子供や孫、東洋人、黒人、さらには助けの手を差し伸べようとする
牧師さんにも噛みつく始末。

でも、それには理由がありました。
彼は、戦争によって複雑で深い心の傷を抱え、
またそれを自分の背負うべきものとして、
ずっと解放せずに、長年過ごしてきたのです。

「そんなの間違ってる!」 と言うのは簡単ですが、
どんな差別にも必ずそれなりの歴史があります。
この映画のウォルトのように、
差別は、まずそれを感じる本人を不幸にするものだと
改めて教わった気がしました。

最後のシーンで、陽光を受けて走り去るグラン・トリノが、
ウォルトがようやく解放されたことを象徴しているようで、
とても美しかったです。
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by ParrotfishY | 2009-11-01 19:45 | Movie-Drama